名画座の愉しみ
よく飯田橋のギンレイホールという名画座に行きます。
ギンレイというのはおそらく銀嶺のことで、お出でになっている方も髪もそのようであることも珍しくありません。
(実は、ぼくも大分頭に銀色のものが混じり始めています)
そして、そのような方々を中心に昼間の回でもガラガラということはまずありません。平日昼間でも半数以上の席が埋まり、土日ともなれば席がなくなることも珍しくありません。
そもそも、名画座、という映画興行のあり方がほとんど絶滅している、いわば絶滅危惧種のような存在なのではないかとも思いますが、でも、実は思った以上にその危惧種には味があるのです。二本立て二週間ですから、月に4本。年間約50本ほど。もちろん、普通に切符を買って鑑賞できるのですが、常連の方の多くは年間パスを買うことが多いようです。パスの値段は1万500円。すると、一本あたりの値段は、ほとんどビデオレンタルの値段と違いません。もちろん、ロードショー中のものは上映されず、ロードショーが終わってから名画座にかかります。そんなところもレンタルビデオと近いですね。
一方、レンタルビデオが時間に自由であるだけにその自由さが映画の力を弱めてしまうことが多くなるのに対して、劇場に出かける、その労力の分だけ映画が映画としての力を持つもの確かなことです。
ただ、セレクトは基本的にホールの側でしてくれるものを観る。つまり、名画座である限りよくも悪くもセレクトが命です。話題作だけではなく、知らないうちに上映が終わっていたような各国の作品の中からどんな作品をセレクトしてくれるか。
実は、自営業を始めて一年後くらい、つまりほんの三年程度まえからぼくはギンレイホールの常連客になったのですが、自分がいかに多くの秀作映画を見過ごしていたかに気づかせてくれました。いささか、ハリウッド大作に毒されていたのでもあった、ということに改めて気づかせてくれたのでもありました。
時に二週間に一度は飯田橋に出かけて行く、というのが面倒だったりもするのですが、可能な限り出かけて行きます。多くの場合、その価値はあるのです。
ギンレイホールのウェブサイトには、今後の上映予定とともに、過去の城栄作のリストが載っています。試しに、今年も丁度半分終わったところですので、上半期の上映作品のリストを写してみましょうか。
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